テーマは渡り鳥です。僕の場合、丹頂鶴なんかがまず思い浮かんで、寒いところから暖かさを求めてやってくる鳥というイメージだったのですが、当然なんですが、ツバメもそうですが東南アジアからやってくる渡り鳥(summer visiter)もいるのですね。南方のジャングルのようなところから渡り鳥が来ているというのは何となくロマンチックな感じです。
日本は渡り鳥などに取り付けてその軌跡を追跡するためのトランスミッターのコンパクト化に最初に貢献したそうです。日本のお家芸という感じですね。そして近年になってトランスミッターの性能をさらに向上させ、その情報は衛星で受けて大きなパラボラでうけ、コンピューターで集積できるようになったそうです。
渡り鳥の研究は国境をまたがる調査なので、各国におけるそれぞれ違った事情をもつ政治的(国境や進入禁止地区)、経済的(利害関係)、文化的(聖地など)問題を解決しながら進めていかなければならない、その苦労やその調整にとても時間のかかるがあることがよくわかりました。
しかし、だからこそ国際協力や国際交流のきっかけをつくる材料にもなるという意味で、渡り鳥研究は、その保護という中心的な目的以上のものがあるということを指摘されているのが興味深かったです。
(この回の放送は2005年11月に放送されたものの再放送だそうです)